四十路からの物件購入日記

40歳、年収300万台、貯蓄なし

書籍感想:異端で刺激的な投資理論ー【常識破りの「空き家不動産」投資術】

不動産購入、不動産投資を志すも、元手がないと何もできません。とりあえず節約して、副業をして貯金を貯め、と地道にコツコツやろうと思っています。
その間座して待っていてもしょうがないので、不動産投資関連の本を読んで色々と勉強していこうと思っています。このブログでは本の内容の記録も兼ねてレビュー記事を書いていこうかと思います。
現時点で何冊か読んでいるのですが、その時点で「この本は異端だな」と一番感じたのがこちらでした。

タイトル:常識破りの「空き家不動産」投資術

Amazonリンク 単行本/電子書籍

著者:村上祐章氏/2015年発行

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この書籍で紹介されている「空き家不動産投資」がユニークなのは物件を「買わない」こと。

他の書籍なりで解説されている不動産投資の流れは、特に中古一戸建てだと、「空き家を買い取る→リフォームする→貸し出す」というサイクルが主のようでした。
最初の買い取る時点で、自己資本なり融資なりが必要になります。大体の書籍は、「最初の物件はなるべく自己資本、貯金を〇百万貯めて最初の物件を得て少しづつ慣れていきましょう」がセオリーとなっています。
しかし本書はそれを必要としないと言っているので、、僕のような自己資金のない人間にも「いけるかも?」と思わせる魔性の理論になってます。

簡単に言えば、活用されていない空き家を見つけ、大家に許可を取り、最低限のリフォームを(できるだけ自分で安く)施し、それを第三者に貸すというビジネスモデル。大家←自分←住人というお金の流れで、この差額が儲けとなります。
「大家には住民が見つかって家賃をもらえるようになって初めて賃料を払う」という点で自身のリスクを減らし、「リフォームでお金は全く頂かない、大家側の負担はない」という点で大家のリスクのなさをアピールできます。

本書では、このビジネスモデルを実行するにはどうすればいいかが解説されています。特に「そもそも空き家どうやって探すか?」「どうやって大家さんを見つけて交渉するか?」などは、著者のバイタリティの高さに感心しつつ、なるほどなと納得させられるものでした。シンプルに読み物として面白いですが、果たしてこれを真似できるのかな、と思ったのも事実
実際に何日か、空き家を探してみたのですが、なるほど近所だけでもそういう物件は見当たりましたが、そこから「大家さんを探す」は中々ハードルが高い印象…そこから交渉して、物件を整えて、賃借人を探して…果たしてできるんだろうか。
作者が出身地周辺で活動を始めたことの利点が大きいんだろうなと、地方出身の上京者として思ったり。そもそも著者が活動していた関西に比べ首都圏は向かないみたいな話を別途聞いたり、この本が出た時期を状況が変わったみたいな話もあったり…はこの本の感想としては蛇足ですが、この本を指針にするなら覚えておかなければならない負の要素かなと思います。

とはいえ、「うまくいかなかった時のリスク」が少ない理論だというのは確かなのかなと。あるとすれば、「リフォームしたけど賃借人が見つからなかった」でリフォームが無駄になるケースくらいで、この本で例示されるリフォームが本当に必要最小限なので、一軒数万をドブに捨てて他人の家を掃除するだけで、「投資に失敗してもう次のチャレンジに移せない…」みたいな状況にはならない(実際に貸した後のリスクは要注意ですけど)のは魅力的。
どうせ(本書に書かれている以外の方法なら)数年は自己資金を貯める期間にせざるを得ないので、その間に挑戦してみるってのは(可能かどうかは別にして)ありなのではないかと思いました。

本業が激務多忙な人には実行しずらい理論かもなとも思ったり。他の書籍を踏まえると、このビジネスモデルは、他の中古一戸建て物件で行われるリフォーム→貸すor売るのモデルから外れた物件に有効なのかなとも思いました。

廃墟不動産投資家

著者ブログ
ブログ記事はまだ一部しか読めてませんが、「浴室なしで浴槽を置くリフォーム」の記事は印象的だし、どの程度の金額・感覚かを示す象徴的な例だと思います。

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